篠山病院撤退に丹波市から懸念の声


 兵庫医大篠山病院 (篠山市山内町) が、 来年九月に国から移譲後十年の法的拘束期間を控え、 赤字問題などで見通しが定まらない問題で、 丹波市内の医療関係者たちは、 「同病院の撤退や縮小などがあれば、 患者の流入などにより丹波市の医療に影響が出る」 と、 動向に関心を寄せている。
 丹波市と篠山市は、 二市で二次医療圏域を構成し、 両市の五病院 (篠山病院、 岡本病院、 柏原病院、 柏原赤十字病院、 大塚病院) が交代で、 救急車で搬送される患者の受け入れ (病院群輪番制) を担っている。 特に問題となりそうなのが、 一般的に不採算部門とされる、 「救急」 「小児科」 「産科」 への対応だ。
 救急に関する丹波市側の懸念は、 医師不足に加えての患者増で、 これまでと同じように丹波市内の病院で診てもらえなく可能性があることだ。 丹波市消防本部は、 昨年救急搬送した二千百七十七人のうち九〇%を丹波市内の病院に搬送できたが、 患者が増えると、 丹波市内の病院が 「手一杯」 で受け入れができない場合が増えると見ており、 三田市や神戸市など遠方の病院にまで搬送するケースが増えると予想。 「救急駐在所を充実させても、 近くの病院で受け入れができず、 結果的に一刻を争う患者の搬送時間が長くなるケースが出かねない」 と懸念している。
 篠山病院は、 昨年、 篠山市消防本部が救急搬送した千六百九十三人のうち、 三六%を受け入れた。 市外への主な搬送先は、 県立柏原病院八%、 柏原赤十字病院一%、 三田市民病院八%だったが、 これらの病院への搬送が増えることは必至だ。
 産科と小児科は病院の医師不足が特に顕著で、 篠山病院の果たす役割は大きい。 小児科を例にとると、 現時点では、 小児救急対応病院群輪番制 (小児科の救急対応) は、 柏原病院 (医師二人) と篠山病院 (八月までは、 医師一人) で回していかねばならない状況にある。