日赤兵庫県支部からの提案に丹波市「受け入れられない」


「年間3億円の施設整備負担や運営補助、移転先を山東地域外」に回答

 丹波市が日本赤十字社兵庫県支部を指定管理者にして、 山東地域 (春日、 市島) に病院を新設する市立病院構想で、 日本赤十字社から年間約三億円の施設整備負担や運営補助、 移転先を山東地域外とするなどの提案を受けていた市が、 同県支部に対して 「受け入れることはできない」 と回答していたことが二十九日までに分かった。 市は今後、 柏原日赤との関係も含めた地域医療を考えるため、 市議会、 医師会、 日赤、 柏原病院などで構成する新たな協議会を近く立ち上げる。
 今年三月まで、 医師会や地元関係者らによる 「丹波市の病院のあり方検討会」 では、 市が日赤県支部を指定管理者とし、 日赤から指定管理者負担金を得るなど、 市にとって好条件な案で話が進められていたが、 今年八月、 日赤側が市に財政フレームや移転先に関する新たな案を提案。 市は内部協議を進めてきた。
 市は日赤の提案に対し、 ▽長期的な財政の見通しから、 負担増に耐えられない▽山東地域以外では、 市の行政課題を解決するという根拠を失う▽日赤が将来にわたり、 安定的に運営にあたるという保証がない▽新たな経営改善について手順が示されていない▽医師確保への対応が難しいと思える-などと回答した。 同県支部は 「今後の対応は検討中」 としている。
 市が近く設置する協議会の立ち上げ時期、 構成メンバーなどの詳細は未定だが、 市議会議員が協議の場に加わるのは初めて。 丹波地域医療確保対策圏域会議と合わせて、 今後の方向を模索することになりそうだ。
 辻重五郎市長は 「柏原病院、 柏原日赤ともに医師不足で体制が弱り、 医療を取り巻く環境も激変するなか、 地域医療全体を考えた時、 柏原病院を高度医療に対応できる病院へと充実することがまず第一ではないか」 と病院の役割分担が必要だとの認識を示したうえで、 「今なお日赤とは交渉段階であり、 日赤からも何らかの回答があるはず」 と話している。
 県医務課は 「救急、 小児、 検診などの機能を、 どこで、 どのように守っていくかという役割分担が必要になってくる。 医師が不足するなかで、 市も日赤も努力されており、 よい方向が見出せるよう圏域会議の中でも議論されていくだろう」 と話している。 (芦田安生)