シカゴの友人が日本語教師をしている小学校の教室へ連れて行ってもらった。

2006.12.19
丹波春秋

シカゴの友人が日本語教師をしている小学校の教室へ連れて行ってもらった。シカゴ郊外の、多分中位層以上の所得の親が多いこの小学校は、スペイン語と日本語を選択制で習わせている。▼4年生以上を対象に3つのクラスを週3回。いずれも15、6人くらいの人数だ。東欧やアジア、アフリカ系も混じる様々な肌、髪色の子供たちに日本語で自己紹介し、質問を求めた。たどたどしい日本語で、決して上手とは言えなかったが、臆せずにどんどん手が上がる。▼この教室の趣旨は、外国語を通して「5C」、すなわち自国と異なるカルチャー(文化)を知り、コンパリズン(比較)、コミュニケーション(意思伝達)、コラボレーション(協同)しながら排他的でないコミュニティ(地域社会)作りをすることにあるそうだ。▼友人に言わせると、「普通の授業でたまるストレスを、ここで発散させたり、息抜きさせている面もある」とか。とは言え、普通教室では子供らはジュースを飲んだり菓子、リンゴをかじったり、自由気ままにさせてもらっている風だった。▼日本の小学校の方が、よほどきっちりと教え、しつけているように筆者には思えたが、そこはお国柄の違いもあろう。ただ、何故子供にしてあれだけ社交的、自発的たり得るのか。この点については、我が教育の課題のように感じた。(E)

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