大相撲夏場所は盛り上がった。

2006.12.27
丹波春秋

大相撲夏場所は盛り上がった。優勝決定戦、大関復帰を期す日本人力士の雅山と、悲願の優勝をねらう白鵬と、どちらも勝たせたかったが、支度部屋の様子から気合が一段上と見た白鵬にやはり軍配が上がった。彼には先輩のモンゴル人力士、旭鷲山が終始、そばで色々と話しかけていたのが印象深かった。▼白鵬は6年前、仲間と一緒に来日したが、70キロを切る身体にどこの部屋からも引き取り手がなく、「明日国に帰る」と電話を受けた旭鷲山が当時の宮城野親方(現熊ヶ谷)に頼み込んで、何とか入門できたという。▼それにしても久しく、基本にあれほど忠実な相撲を見たことがない。相手を押し出す時、腰が実によく落ち、足も滑るようについていっている。絶えず摺り足をしているからだろう。日本人力士の稽古嫌いを嘆く親方が多い中で、親方の特訓に素直に、我慢強くついていったに違いない。▼初めての賜杯授与式で健気に「君が代」を歌い、会見で「全身全霊で取った」と涙にむぜぶ顔も、誠に良かった。今場所欠場した、とかく評判のモンゴル人横綱や、綱取りと角番を繰り返す日本人大関も、絶対に奮起しなければならない。▼下からは、エストニア出身、把瑠都も上がって来る。日本人力士の影が薄くなるのは寂しいが、好感の持てる外国人は歓迎である。(E)

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