医大篠山病院4月から小児科の医師1人に


篠山市内唯一の小児入院体制にかげり

 兵庫医科大学篠山病院 (篠山市黒岡) で4月から、 現在2人いる小児科医が1人に減る。 1人になれば、 容体によっては入院を断るケースが出るとみられる。 篠山市内で小児科の入院施設があるのは同病院のみで、 小児医療体制の後退につながるといえそうだ。 同病院の小児科医は、 昨年4月に2人から1人に減ったが、 岩崎忠昭病院長らの強い要望で同年8月から再び2人に戻っていた。 しかし、 同医大本院が 「4月以降は医師を1人しか派遣できない」 と、 再び引き揚げを決めた。 小児、 産科、 救急はいわゆる 「不採算部門」 で縮小の方向にある。 また、 小児、 産科医はなり手不足で数が少なく、 医師自身も田舎への勤務を敬遠する傾向も影響している。
 入院患者は24時間の態勢が必要。 4月以降は、 小児科医のいない夜間に、 他科の医師でも対応できる比較的軽度の患者の入院は受け入れるが、 小児科医が常についていなければならないような重度の患者は断わることになりそうだという。
 また産科医も一昨年から1人になっており、 1人残った産科医の努力により、 365日体制が保たれている。 昨年には、 8人いた助産師が4人に減り、 産科を続けるかどうかの瀬戸際に立った時期もある。
 丹波地域医療確保対策圏域会議で示された医療提供体制案では、 「篠山病院の小児、 産婦人科は入院機能を廃止し、 外来のみ」 となっている。 岩崎忠昭病院長は、 「今のところ現状の診療を続けるつもりだが、 医師や助産師がやめれば、 受動的に診療科を閉めざるを得ない」 と話している。 同病院の2科は、 綱渡りの状態だ。
 篠山市との存続協議で同病院は市に、 「政策的医療補助金として1億8000万円、 病棟の建て替えに県、 国と合わせて17億円」 の支援金を要望しており、 岩崎病院長は 「市が提案を認めなければ 『撤退』 の方向に大きく動き出すだろう」 としている。
 篠山市政策部は 「とにかく 『存続』 が第一。 3月定例会までに決着が付くよう努力していたが、 2月末の新市長決定までに合意することは難しいと思う」 と話している。
 同病院の昨年度の小児科入院患者は、 延べ775人 (1人が7日入院すれば7人と計算)。 分娩件数は年々減っており、 昨年度は85件、 今年度12月末までは62件だった。  (徳舛 純)=07年1月27日掲載