丹波市消防本部 搬送中分娩に備え介助方法を訓練


産科受け入れ弱体化受け訓練

 丹波市消防本部 (久下悟消防長) は、 柏原赤十字病院 (柏原日赤) が4月から産科を廃止するなど、 病院側の産科の受け入れ体制が弱体化していることを受け、 11日から同本部で産科救急研修を行なっている。 産科救急における対応は、 少なくとも消防学校などで一度は学んでいるが、 初めて人形を使った実技を中心にした内容とし18日までに全隊員約40人が受講する。 柏原日赤をはじめ、 近隣病院も小児・産科の医師不足が問題になっており、 遠方の病院への搬送が多くなることが予想されている。
 産科救急は、 2001年から昨年までで、 最も多い年で21件 (03年)、 昨年で6件。 全出動件数約2000件から見ると、 数字のうえではわずかだが、 分娩介助の方法などを再確認し、 遠方の病院へ搬送する最中の急な分娩に備える。 産科救急の管外搬送で多いのは、 済生会兵庫県病院、 神戸大学医学附属病院、 県立こども病院などで、 いずれも約1時間かかるという。
 12日の研修では、 救急救命士の木上郁夫さんが講師となり、 隊員10人が受講した。 正常分娩時の介助の方法、 異常分娩時の対応や注意点などをビデオで確認した後、 実技に臨んだ。 救急車内と同じ程度のスペースに人形と分娩に必要な道具を用意し、 新生児を取り上げるまでの一連の対処法を一つずつ確認していった。
 隊員の鈴木康明さん (27) は 「救急現場で、 分娩にかかわる事案に直面したことはないが、 今回の研修を生かし、 お母さんも励ましながら、 母子ともに元気に出産できるように備えたい」 と話していた。
 同本部は、 「産科の場合は、 特にかかりつけ医への搬送を希望されるケースが多いと考えられる。 市内や近隣病院の産科が弱体化するなかで、 最初から遠方の病院にかかられた場合は、 それだけ遠方の病院に搬送するケースも増える。 どこの病院をかかりつけ医とされるかによっても状況が変わってくる」 と予想している。 (芦田安生)=07年3月15日掲載