尾の化石など16個確認 密集し良好な状態


◆40センチの血道弓や尾椎

 県立人と自然の博物館は二月二十八日、 国内最大級の草食恐竜と見られるティタノサウルス類の化石の発掘現場 (山南町上滝) で、 新たに同じ個体の尾の骨の化石など十六点を確認したと発表した。 白亜紀前期 (一億四千万年から一億二千年前) の篠山層群と呼ばれる地層の斜面約二平方?の中から、 一度に見つかった。 これだけ密集して見つかるのも、 地層の中で骨格の様子が分かる状態で見つかるのも国内初という。 (足立智和)
 新たに見つかったのは、 尾のせきつい骨 「尾椎 (びつい)」 三点と、 尾椎からぶら下がり、 血管を保護する 「血道弓 (けつどうきゅう)」 七本。 部位不明の化石六点。 尾椎のサイズは、 直径十?から二十?。 血道弓は、 長さ五?から四十?。 尾椎は、 試掘時に見つかったものより大きく、 より胴体に近い部分と見られる。
 第一発見者の村上茂さん (山南町下滝) が最初にろっ骨を見つけた所から一?ほど奥に掘り進んだところ。
 現場で一つずつ化石を取り出すのは時間がかかるため、 表面を石こうで覆って保護した上で全体をブロック状に切り出し、 同博物館に持ち帰ってクリーニング作業を行う。
 同博物館の三枝春生研究員は、 「保存状態が素晴らしく、 立派な標本ができる」 と述べた。 ただ、 現時点では、 「尾の先端がどちらを向いているのか特定できず、 ほぼ全身が見つかるのか、 河川の浸食で胴体がなくなっているのかは分からない。 まだ掘っていない部分があり、 そこから出る確率は高いと期待している」 と話した。
 三枝研究員によると、 海外では見られるものの、 国内で地層の中で化石が埋まっている状態を確認できるのは初めてと言い、 残りにくい血道弓や、 小動物の骨とみられる化石も多数見つかっていることから、 篠山層群の地質を高く評価。 今回の実例を元に、 中国、 九州地方にもある似た泥岩層から化石が出る可能性を示唆した。
 二月中旬からの本格調査により、 骨片や長さ一?ほどで針のように細いものも含め、 これまで大小合わせて二百個ほどの化石が見つかっている。
 発見者の一人で発掘ボランティアに携わっている足立洌さん (柏原町南多田) は、 「最初は骨片ばかりで心配だったが、 まとまって出てくれて安心した。 恐竜以外にも、 保存状態の良い小動物の骨がたくさん出ており、 かなりの種類が特定できないかと期待している。 研究の幅がより広がる」 と喜んでいる。

<写真>わずか2平方メートルに尾の骨とみられる化石など16個が新たに見つかった発掘現場。線で囲まれた部分が化石。細長いものが血道弓、丸いのが尾椎

   恐竜