車いすスポーツ


 「県障害者のじぎくスポーツ大会」の2種目で金メダルを獲得した、丹波市柏原町の田邉安彦さんを取材した。9年前、屋根から転落して左脳を損傷。右半身に重いまひが残り、車いすで生活している。5年ほど前からスポーツをはじめた。「人生の楽しみと人との交流のため」だという。 言葉通り、スポーツを通して人生を深めている。昨年、100メートル走で障害者国体に出場した際、砲丸投げで日本新記録を出した播州の選手と知り合った。同い年で開放的な性格の2人ということで意気投合。一緒に練習したり、大会に参加する仲になった。金メダル種目の一つ「アキュラシー」(円盤投げの一種)は、その友人に「競技の幅を広げなあかん」と勧められ、初めて参加したそうだ。友人とのエピソードや競技を語る姿からは、スポーツを心から楽しんでいることが伝わってきた。 そんな田邉さんだから、丹波市から障害者スポーツの大会に参加する車いすの人が少ないことを寂しく思っている。今回の大会に参加したのは田邉さんだけだったそうだ。「スポーツができる人はもっといるはず。楽しいから一緒にやりたい」。そう話す笑顔は爽やかだった。(古西広祐)