まちづくりで知事賞 「集落円山」関係者ら 古民家再生などを評価


写真・再生した古民家の中で県知事賞の受賞を喜ぶ関係者ら=兵庫県篠山市丸山で

 兵庫県がまちづくりに貢献した建築や活動団体を表彰する 「人間サイズのまちづくり賞」 で、 篠山市丸山地区で古民家を活用した民泊を営む 「集落丸山」 が最高賞の県知事賞に選ばれた。 築150年の古民家を旅館として生まれ変わらせた住民たちと設計士、 工務店らが共同で受賞した。 「再生」 をテーマにしながらも、 新たなまちづくりを 「誕生」 させ、 栄誉の賞を受けたことに関係者らは、 「いろんな人の支援でここまで来ることができた。 丸山のPRにもなるし、 他地域にとっても何かのヒントになれば」 と話している。

 受賞したのは、 住民らでつくる事業主の有限責任事業組合・丸山プロジェクト、 設計者の才本建築事務所 (才本謙二社長)、 施工者の大西工務店 (大西義美社長)、 岡田工務店 (岡田常彦社長)、 森田建築 (森田新治代表)。

 同賞には県内各地から118件が表彰対象になり、 知事賞は12件が受賞。 丸山は古民家を民泊にしたハード面と、 住民らが民泊として運営するソフト面が両輪となり、 魅力のあるまちづくりを行っているとして評価された。 また改修にかかわった若い大工たちがグループ 「若匠」 を結成し、 後継者育成につながったことも大きい。

 居住者は5世帯19人で、 12戸の民家のうち、 7戸が空き家だった丸山。 茅葺き (トタン) 屋根の民家が立ち並び、 昔ながらの農村風景がそのままの形で残っていた。 そんな中、 2009年、 村の存続と活性化に向け、 住民らが勉強会を重ね、 空き家を民泊にして人を呼ぼうという 「丸山プロジェクト」 が始動。 国、 県、 市民有志などの支援を活用し、 空き家3棟を借り受けて新たな施設として生まれ変わらせた。

 蔵部分のフランス料理店 「ひわの蔵」 や、 手打ちそば店 「ろあん松田」 と連携したオーベルジュスタイルを取り入れた民宿は都市部の住民らに好評を博している。

 同プロジェクト代表の佐古田直實さんは、 「受賞は建築関係のみなさんのおかげで、 私たち住民は輪の中に入れてもらっているようなもの」 とにっこり。 「プロジェクトを始めてからたくさんの人に出会い、 私も本当に勉強になっている。 受賞を機に、 またがんばっていこうという気持ちになれた」 と話す。

 才本さんは、 「丸山を発信できたことが何よりの喜び。 次への励みになった」。 岡田さんは、 「受賞事例を見ていると、 建てて終わりではなく、 建築物を通していろんな人がつながっているものばかり。 そういう仕事の大切さを改めて実感できた」 と話していた。