樹齢約600年のウメ守る 篠山市味間南の文保寺


 篠山市味間南の文保寺 (鷲尾隆円住職) の 「観明院」 境内にある樹齢約600年といわれる梅の治療が、 4月20、 27日の延べ2日間行われた。 かつての樹勢を取り戻そうと、 三田市から招かれた2人の造園家が作業に精を出した。

 この梅は、 1700年ごろに書かれた同寺の記録に登場し、 すでにその時代に 「老木」 と記されているという。 樹高約4・5メートル、 根元幹回りは約2・4メートル。 とりわけ南北に枝が張り出し、 その長さは約10メートルに達する。 枝が、 地をはう竜のように波打ち曲がりくねりながら広がっており、 「このような樹形の梅を臥龍梅 (がりょうばい) と呼ぶ」 と造園家。

 幹の内部は腐って空洞化し、 樹皮だけで立っているような状態。 以前から樹勢が弱りつつあることを気に掛けていた鷲尾住職が、 檀家の紙谷義久さん (70) =味間南=の紹介で、 造園家に治療を依頼した。

 2日目の作業では、 空洞化した枝や幹の内側に殺菌剤を塗布し、 空洞部分に樹脂製のメッシュシートを詰めて、 その上から麻で編んだシートを巻くなどして養生した。

 造園家は 「臥龍梅は彦根城のものが有名だが、 この寺の臥龍梅はこれまで見てきた中でも最も立派。 幹の空洞化は老齢木の性質で、 樹勢も心配するほどではない」 と話していた。

 造園家の指導を受けながら治療を手伝った紙谷さんは、 「5年後に寺の再興700年記念開帳法要を控えている。 それまでに、 より元気な姿になってほしい。 素晴らしい名木なので、 大勢の人に見に来てもらえたら」 と話している。

写真・造園家の手ほどきを受けながら、 梅の老木に殺菌剤を塗る紙谷さん=篠山市味間南の文保寺 「観明院」 で