同窓会で映画上映会 上久下小学校1982年度卒

2013.05.30
ニュース丹波市

写真・なつかしい恩師と再会し、 あいさつを交わす主催者たち=上久下小学校で

 上久下小学校の昭和57年度 (1982) の卒業生が5月25日、 母校の体育館でドキュメンタリー映画 「うまれる」 の上映会を開いた。 主催者の親や、 地域住民、 児童、 恩師ら約250人が来場。 出産という命をつなぐ映画に、 主催者も来場者も温かい気持ちに包まれ、 地域の絆を感じるひとときを過ごした。

 卒業後、 1度も同窓会を開いたことがなかったことから、 節目に再会をと企画。 記念植樹も考えたが、 「学級会」 のような話し合いを重ねるなかで、 「物もいいが、 記憶に残ることを」 と、 自主上映の話が持ち上がった。

 相談を続けるなかで、 両親に感謝を伝える、 両親だけでなく、 子どもの頃から見守ってもらった地域の人に感謝の気持ちを伝える機会にしようと、 発展。 命のバトンをつなぐ同映画を上映することを決めた。 資金は、 チケットの売上と同級生でまかなった。

 同小校区内に今も住み続けているのは、 22人中4人。 就職や結婚で離れて暮らす人も駆けつけ、 17人が当日のスタッフとして参加。 チケット販売、 受付、 案内係などと役割分担し、 なつかしい顔と出会うたびに、 笑顔で 「お久しぶり。 元気でしたか」 と声をかけあった。

 同小校区に住む幼稚園の時の担任、 村岡玲子さん (72) は、 モノクロの園児の集合写真を持参し、 教え子たちに見せた。 「いいお父さん、 お母さんになっているけれど、 面影がある。 なつかしい顔が見れてうれしい」 としみじみ。 招待された5、 6年生を担任した谷口正規さん (65) =氷上町油利=は、 「とても素直で仲が良かった。 物事をこうだと理解すれば、 ものすごくがんばる学年だった。 当地に残っている人数は少ないが、 上久下の発展のために尽くしてくれる、 心のこもった企画だ」 とたたえた。

 実行委員長を務めた柳川瀬隆司さん (42) =丹波市山南町下滝=は、 「自分たちがホスト役になり、 みなさんをもてなそうとしたが、 宣伝その他、 地域の人に非常にお世話になり、 上久下のあたたかさをこの歳になり再確認した」 と言い、 「子どもの頃、 おっちゃん、 おばちゃんが声をかけてくれた。 自分たちがその年齢になり、 今の子に声をかけて命のバトンをつないでいると感じることができた。 遠くに住んでいる同級生も協力してくれ、 親や地域が好きなんやなと感じた」 と、 感極まりながらあいさつをした。

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