活性へ模索続く 中高一貫校2年目の氷上西高

2013.07.04
ニュース丹波市

写真・今年度新設された情報類型で学ぶ2年生=氷上西高校で

 青垣、 氷上両中学校との連携型中高一貫教育校に移行して2年目を迎えている氷上西高校。 昨年度に続き、 2年連続で定員を充足した。 今年度の2年生から新たな 「類型」 が始まったほか、 新たな同好会が結成されるなど、 学校活性化に向けた取り組みが続いている。

 

 定員40人のうち30人を連携校の氷上、 青垣両中にあて、 10人を全県から一般入試で募る。 両中卒業生が新入生40人中39人を占めた昨年度と異なり、 今年度は青垣10人、 氷上23人、 柏原4人、 春日2人、 山南1人、 市外1人と分散した。 遠方からの通学者の増加で、 市の通学定期の購入助成 (1か月1・5万円を超える分について市が助成) を受ける生徒も増え、 登校時のバスは満席。

 また女子生徒が増え、 1年生では女子29人、 男子12人、 全校生でも女子60人、 男子50人となっている。 3年生は男子22人、 女子11人で、 一貫校への移行時に一新した制服も女子生徒人気の一因と同校では見ている。

 類型では、 これまで進学と就職の2類型だったが、 「情報類型」 を設け、 「大学進学力重視」 「社会人基礎力重視」 と合わせ3類型にした。 県内の普通科高校では珍しい情報教育の専任常勤講師を1人配置、 2年生9人が同類型を選択した。 「ビジネス文書実務検定」 「ITパスポート」 などの資格取得を目指す。 週に7時限あり、 担当の清水政宏さんは、 「普通科でここまで時間を割いている学校はなかなかない。 少人数で丁寧な指導がしやすく、 進学、 就職の両方をにらんでいる」 と言う。

 1年生では、 週30時間のうち27時間が少人数授業。 類型に分かれる2年生で24時間、 3年生でも26時間を少人数または複数教師が教える習熟度に応じた授業を実施。 また、 今年度からは 「朝の読書」 の取り組みも始めた。

 就職する生徒も多いことから、 県が新たに就職開拓支援員を配置した。

 部活動では、 新たにフットサル、 女子バレーボール、 レーザー銃の同好会が立ち上がった。

 小西重正校長は、 「勉強にしろ部活にしろ、 自分たちで学び、 自分たちで楽しいことを作って有意義な高校生活を過ごしてほしい。 小規模校では1人のがんばりが、 学校の大きな力になる。 落ち着いた雰囲気でほのぼのとした学校というイメージができつつあり、 小規模校の強みを生かした取り組みをさらに推し進めたい」 と話している。

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