柏原1時間雨量94ミリ 床上・床下浸水60戸 丹波市

2013.09.05
ニュース丹波市

写真・あふれた水で立ち往生する自動車=柏原町挙田で

 秋雨前線の影響で、 丹波市は9月2日午前8時8分までの1時間雨量が、 柏原町母坪で観測史上最高の1時間雨量94ミリ (気象庁アメダスレーダー) を記録するなど、 激しい雨に見舞われた。 山水や川からあふれ出した水で、 市内で床上浸水1戸、 床下浸水59戸の被害が出た。 大雨洪水警報が発令され、 始業式を迎えるはずだった多くの学校が休校になったほか、 電車の遅れや道路冠水などが相次ぎ、 市民生活に影響が出た。

 これまでの1時間雨量の最高は、 2009年8月1日の68ミリで、 大幅に更新。 午前9時50分までの3時間雨量の127ミリも観測史上1位。 76年7月19日の100ミリを37年ぶりに上回った。 3日も時おり強い雨が降り、 同日午後5時10分までの72時間降水量が288・5ミリとなり、 観測史上1位を更新した。

 山南地域では、 県道篠山山南線 (川代)、 市道阿草東線などが通行止めに。 春日地域では市道新川線 (船城小―野山付近) などが通行止めとなった。  

  JR福知山線では、 柏原―石生間の沖田踏切付近で、 側溝の水があふれ、 線路を固定している周辺の石積が崩れるなどし、 部分運休を含め、 特急、 普通あわせて48本が運転を取りやめ、 延べ4600人に影響が出た。

 芦田小、 佐治小、 神楽小、 三輪幼・小は通常どおりに登校。 それ以外の幼・小・中・高校はいずれも臨時休校となった。

 

丹波市内雨量差3倍 青垣・市島は少なく

 同じ丹波市内でも雨量にばらつきがあり、 1時間の最大雨量で約3・7倍(柏原町母坪と青垣町桧倉)、3時間雨量で3・1倍(山南町青田と青垣町桧倉)の差があることが、国土交通省のテレメーターから分かった。

 青垣、 市島は雨量が少なく、 両地域では目立った被害が出なかった。

 降雨量のピーク時刻は、 多くの観測地点で柏原がピークを迎えた午前8時台なのに対し、 青垣 (桧倉、 佐治) が午前7時台、 山南町青田では午前11時台と幅があった。

 この雨で、 高谷川 (氷上町稲継) が、 午前9―11時にかけ、 4段階ある避難目安の上から2番目の 「避難判断水位」 (2・1メートル) に到達。 同7―8時の1時間で水位が1メートル以上上昇。 同8―9時も0・9メートル上がり、 最高水位2・63メートルと、 避難目安で一番上の 「はん濫危険水位」 (2・7メートル) に迫った。

 その反面、加古川(同町本郷)は「危険水位」の3ランク下の「水防待機水位」 にも到達しなかった。上流、青垣の降雨量が少なく、 激しく降ったものの、 短時間で止んだためと見られる。 市島町上田の竹田川、 山南町谷川の加古川で、 それぞれ注意水位を超えた。

関連記事