薬袋にチョコレート 初の「病院フェスタ」 県立柏原病院

2013.10.10
丹波の地域医療特集

 県立柏原病院 (秋田穂束院長) で10月5日、 県立病院群で初めての 「病院フェスタ」 (同実行委員会主催) があり、 200人以上の人出でにぎわった。 普段見ることがない病院の裏側を見学したほか、 ミニコンサートやお茶席、 飲食バザーなど、 日ごろの病院とは違った雰囲気を来場者もスタッフも味わった。

 院内を“探検”するツアーには約50人が参加。 放射線科では、 診断や治療に使う機器を見学。 がんの放射線治療に使うリニアックでは、 「放射線を腫瘍に当ててやっつける」 と説明を聞き、 部屋の壁に1メートルほどの厚みを持たせ放射線が漏れないようにしていることや、 検査に使うMRIは、 放射線でなく、 強力な磁場を発生させて画像を得ていることなどを教わり、 検査前に金属類を外すよう注意を受けた。

 薬剤部では、 薬を小分けする 「分包器」 を使い、 「薬袋に入ったチョコレート」 を作った。 穴にチョコレートを落とし、 ボタンを押すと、 自動で1袋に1粒ずつチョコレートが入って出てきて、 子どもたちは珍しいお土産を手にし、 喜んでいた。

 内視鏡検査室では、 内視鏡の実物を使って胃の模型を模擬検査。 コントローラーで自在に曲がったり、 画像が拡大されたりするようすを見学した。

 津田泰希さん (37) =丹波市市島町=は、 「新しい機器が見れ、 楽しく病院を学べた」 と感想。 ツアーを引率した柏原看護専門学校1年生の藤井司さん (19) も、 「入ったことがない部屋に入れ、 一緒に説明が聞けて勉強になった」 と言い、 柏原高校3年生の豊後青佳さんは、 「内視鏡の動きがすごかった」 と話した。

 同専門学校生と焼き餅のバザーを出店した同病院研修医の綱島陽子さんは、 「患者さんと家族の方と接する日ごろの病院とは違う非日常の世界。 コンサートに出演するお孫さんと出会って喜んでおられる入院患者さんもいて、 みんな楽しそうだった」 と笑顔で話していた。

 

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