みんなの思い福島へ届け メッセージと募金贈る 城南小4年生

2014.02.27
ニュース丹波篠山市

 震災のこと、 福島のこと、 「ずっと忘れないよ」 ―。 城南小学校 (西田正志校長) の4年生 (32人、 小田美絵・担任教諭) が福島県福島市の庭坂小学校の児童たちに向けた応援メッセージを作成。 庭坂小とつながりがある城南小教諭の岡澤大介さん (40) の手で24日、 同校に届けられた。 福島原発事故の影響による放射線の影響はあったものの、 今では線量も落ち着きを見せ始め、 元気に日常生活を送っている庭坂の児童たち。 同校の山内雄和校長は、 「忘れないでいてくれるということだけでもとてもありがたいこと。 遠く兵庫からのメッセージに児童たちも喜ぶ」 と笑顔で話していた。

 

 福島に春を告げる吾妻小富士の残雪 「雪うさぎ」 が子どもたちを見守る庭坂小。 「寒くなってきましたね。 風邪はひいていませんか?」 「震災のこと忘れません」 「一歩でも、 半歩でも前進するように応援しています」 「楽天優勝おめでとう!」 ―。 城南の児童が心を込めたメッセージに、 庭坂っ子の笑顔がはじけた。

 城南の児童たちは、 総合的な学習で 「東日本大震災」 と 「原発事故」 をテーマに取り上げ、 震災の概要を学んだり、 文部科学省の 「放射線等に関する出前授業」 に応募し、 専門家から放射線や原発について教えを受けた。

 テレビなどの報道だけでなく自ら向き合ったことから、 「篠山から自分たちにできることは何か」 と考えた児童たち。 メッセージの作成で 「心の支援」を、 募金で「物の支援」をと考え、昨年11月に開かれた学習発表会の場で保護者らにメッセージの制作と寄付を呼びかけた。

 岡澤教諭は、 丹波地域を会場に福島から子どもたちを招いて保養キャンプを開催している 「どろんこ☆キャラバンたんば」 にボランティアとして参加。 その際、 庭坂小の児童、 保護者と親交を持ったことが縁で、 城南の思いを庭坂へ届けることを提案していた。

 また募金で集めた1万8000円は福島市社会福祉協議会に寄付。 福島の子どもたちのための屋内遊具の整備に充てられることになった。

 山内校長によると、 庭坂小では原発事故後に降り注いだ放射線の影響で通常より高い線量を検出。 夏場でも長袖長ズボンの生活を送った児童たちはストレスを感じていたが、 グラウンドの表土をはがすなどの除染を行い、 現在は児童たちも日常を取り戻しつつあるという。  城南小の能勢京子さんは、 「震災があったのに闘っている子たちはすごいと思う。 私たちが庭坂のことを思っていることが伝わるとうれしい」 と話していた。 岡澤教諭は、 「忘れずに福島のことを考えていることを喜んでもらえて児童も私もうれしかった。 今後は震災があったからだけでなく、 東北で知り合った人とのつながりを持ち続けたいと思う」 と話していた。

 

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