丹波焼のオブジェ多用 県道沿いにミニ公園 今田町上立杭

2014.03.16
ニュース丹波篠山市

 篠山市景観条例の 「歴史地区」 に指定されており、 住民主体のまちづくりのルールを定める市認定の 「里づくり計画」 の策定を進めている篠山市今田町上立杭で、 ポケットパーク (ミニ公園) の整備が進められている。 9日、 これまでで最も多い住民約30人が参加し、 最後の仕上げを行った。 ミニ公園には随所に丹波焼を使ったオブジェがあしらわれ、 同自治会長の市野哲雄さんは 「焼き物の郷の玄関口として、 訪問者にくつろいでいただき、 丹波焼の発展に寄与できれば」 と話している。

 

 陶の郷バス停前 (2012年)、 住吉神社前 (13年) に続き3カ所目の広場。 里づくり計画の策定を目指している 「上立杭地区里づくり協議会」 (田中光男会長) が中心になって、 1月から、 県道沿いの約200平方メートルを整備してきた。

 同地区に住む陶芸家が作った丹波焼の 「ピンコロ石」 を歩道との境に並べ、 丹波焼の灯ろうを公園入り口に置いたほか、 園路の縁取りには、 使わなくなった登り窯のレンガを配した。 また、 ベンチには丹波石を使った。 植栽は四季を通じて花を鑑賞できるよう、 オオヤマザクラ、 サルスベリ、 キンモクセイ、 ヤブツバキなど多彩な花木を選んだ。 このほか、 7カ所に照明を施し、 ライトアップを行う計画。

 田中会長は 「みんなが協力して良い公園ができた。 みんなで楽しめる公園になれば」 と話している。

 同地区は2008年、 県景観条例に基づく 「景観形成地区」 に指定され、 自然と焼き物文化を生かした景観作りを行ってきた。 市が11年、 市独自で景観行政を推進できる 「景観行政団体」 になり、 市景観条例に基づく 「歴史地区」 に移行指定された。 現在、 同条例に基づく市内8カ所目の 「里づくり地区」 の指定を目指している。

 公園の土地は、 曲線の県道を直線にする工事の空き地を利用。 「県民まちなみ緑化事業」 の助成を受けて実施。 県指定の調査から8年ほど関わっている景観コンサル 「人・まち・住まい研究所」 (神戸市) の浅見雅之さんのアドバイスを受けながら景観づくりを進めている。

 

里づくり計画】篠山市誕生の1999年に施行された 「市緑豊かな里づくり条例」 (緑条例) に基づく集落ごとの計画。 住民の話し合いで土地利用、 緑化計画、 建築計画など、 集落の将来像をまとめる。 これまで野中、 北野新田、 日置、 乗竹、 黒田、 野間、 味間奥の7集落が策定。 2014年度は上立杭と宇土が策定を目指している。

 

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