マルチ栽培で黒豆収量増 除草や中耕不要 篠山市小立の堀江さん


 篠山市小立の元農業改良普及員、 堀江溢雄さん (74) が、 黒大豆の省力化と収量増を目指して、 ほ場の畝に 「マルチビニール」 を敷く 「マルチ栽培」 に取り組んでいる。 除草作業や中耕培土の作業が不要で、 生育状況も通常栽培のほ場 「慣行区」 よりも良好。 今季は、 マルチビニールを1年きりの使い切りの方法だが、 来季からは5年以上再利用できる敷き方を実践する計画で、 肥料、 除草剤などの費用軽減とともに、 マルチの有効利用で経済面からもマルチ栽培の有効性を広めていこうとしている。

写真・ 「マルチ栽培」 に取り組んでいる堀江さんとそのほ場。 堀江さんの左側が慣行区、 右側が試験区。 試験区の方が生育が良い=篠山市小立で

 慣行区に隣接して約5で実験用ほ場 「試験区」 を設けて栽培。 ともに直播きした。 慣行区には元肥と追肥を10あたり計50、 試験区は超緩効性の元肥のみ15を施した。 慣行区には除草剤を同500使用。 2回の中耕培土を実施した。 一方、 試験区は幅180のマルチを広げ、 畝全体を覆う。 両溝には2・5間隔でペグを刺し、 さらに風で浮き上がらないよう、 ペグにひっかけながら、 ロープで固定した。 マルチに50間隔で穴を開け、 直播きした。 また、 中耕培土できないので、 支柱立てを通常よりも早く、 8月1日に行った。

 試験区の生育状況は、 発芽の揃いが良く、 茎長が慣行区よりも10ほど長く、 葉の茂りも良い。

 堀江さんによると、 マルチ栽培により、 ▽一定した土壌水分が保たれ、 発芽状態が良かった▽慣行区では雨で流れるなどして施肥効果はほぼ半減するが、 覆うことでほぼ100%の施肥効果があり、 生育が良かった―と分析。 さらに、 害虫は土中に産卵。 病菌も灌水で広がるので、 マルチ栽培は病害虫の発生を阻止する効果もあるという。

 5年以上使い回せるマルチはできるだけ、 穴を開けずに扱うようにする。 敷く時期は、 本葉第1葉が展開し、 土寄せと支柱立てを行った後。 溝を中心にして、 隣接する畝の頂上に端がくるようにマルチを広げる。 端同士を重ねてペグで留める。 風で浮かないよう、 竹などを溝に置いておく。

 また、 泥はねした黒枝豆の品質悪化を防ぐためにもマルチ栽培は有効という。

 堀江さんは 「現在の市内の10当たりの収量は平均110。 新たな技術や栽培法を確立しないと産地の維持ができない。 この栽培法で平均200を目指し、 普及したい」 と話す。 25日には、 JA丹波ささやまの黒大豆部会が視察に訪れる。