篠山市議会会派「アナ雪」巡り申入書 篠山市長「市民との約束守った」 


 今月23日に篠山市北新町のたんば田園交響ホールで上映が予定されていた映画 「アナと雪の女王」 が著作権の関係から急きょ中止になり、 主催した市が事前申し込みを行っていた市民らに自宅で観覧してもらうためにDVDやブルーレイディスク (2000円相当) を譲渡したことなどの代替措置について、 篠山市議会の一会派が25日、 酒井隆明市長に対して、 対応に疑問を呈する申入書を提出した。 議員らは、 「購入費がかかっており、 今回の代替措置はやりすぎではないか」 と指摘。 一方の酒井市長は、 「市が 『上映する』 と約束した以上、 その約束を履行できないのは市の責任。 購入費に関しては、 契約先と交渉し、 なるべく公金を使用しない形を検討する」 とした。 また映画の配給自体に違法性があった可能性もあるため、 今後、 配給の契約を結んでおきながら、 中止を申し入れた配給会社に説明を求める。

 申入書を提出したのは、 「高志会」 の大上磯松議員、 恒田正美議員、 木戸貞一議員。 ▽中止に至る経緯と対応の説明▽代替措置にかかる費用など、 対応への遺憾▽余ったディスクの処分について―などを申し入れた。

 市長によると、 姫路市の配給会社と同映画の上映を行う契約を締結。 朝、 昼、 晩と3回の上映を予定し、 事前申し込みには826人が観覧を申し込んでいた。 上映の協力金という形での入場料は500円としていた。

 しかし、 その後、 権利を持つディズニージャパン社が、 同映画が予想以上のロングラン上映となっていることから、 映画館よりも低料金で観覧できる上映に関して、 著作権の問題で映画館以外での上映中止を決定したとみられ、 7月末になって配給会社が市に 「有料ではなく、 無料にしてほしい」 「ホームページなどの広報をやめてほしい」 などと伝えてきたという。

 さらに有料上映自体が著作権法違法の可能性があることも判明。 これまでにも、 今回の篠山市と同様の上映は全国各地で慣例的に行われている。

 8月13日になって使用する機材が到着しないなど、 中止が決定的に。 市長は8月15日に職員から伝えられたと言い、 直接ディズニー社へ上映を求める連絡をしたほか、 三田や福知山など上映中の映画館に出張上演できないかと依頼をしたが、 いずれも断られた。

 その後、 観覧希望者への対応を検討。 混乱を避けるため、 事前申し込みがあった人に対しては、 ▽入場料の全額返金▽DVDかブルーレイディスクの譲渡 (1家族に1枚) ▽代替映画を無料で上映―などの対策を取った。

 申し入れた議員らは、 「短い時間の中で何とか対応をされようとしたことはわかるが、 観覧希望者以外の市民からすると、 『やりすぎではないか』 との声を受けている」 「公金を使ってのディスク譲渡以外にも対応はあったのではないか」 「庁内での報告、 連絡、 相談についても、 しっかりとしていただきたい」 と投げかけた。

 酒井市長は、 「市に責任がないならば返金と謝罪でいいが、 違法になる可能性があったということは、 責任がないとは言いきれず、 ディスクの譲渡は楽しみにしておられた市民の混乱を招かないために必要な手段だったと考える」 と断言。 その上で、 「違法性の認識や、 中止申し入れなど、 一部署で対応しようとしたことは大きな課題。 問題に市をあげて取り組むという教訓にしなければならない」 とした。

 同映画は8月10日に丹波市で無料上映の予定だったが台風のため中止。 他市でも上映されており、 契約時期によって上映可能の場合と中止になっているケースがあるとみられるという。