瑞雲寺 (青垣町東芦田)


 創建時不詳だが、 室町時代、 足利尊氏にかかわる古い寺である。 戦国時代、 ここに東蘆田城があり、 その一郭の瑞雲寺も戦略の要として、 城郭にしか用いられないような、 穴太 (あのう) 積みのすばらしい石積みが見られる。 敵方の攻撃に対して堅固に見える寺ではある。
 ここの山門に彫刻が見られる。 正面の蟇股 (かえるまた) の彫り物は小さいものだが、 左右の木鼻には象の立派な彫刻がある。 門の裏側の木鼻には唐獅子の彫刻が施されている。 さらに天井は格(ごう)天井と呼ばれる造りになっていて、 多数の花の絵が描かれている。 今では色あせているが、 往時はさぞ華やかなものであったであろう。 この彫刻は中井正貞のものと考えられる。

元高校教諭 岸名経夫