岩戸神社 (市川町上牛尾)


 創建時不詳。 正中元年 (1324年) に現在地に遷座された。 現在の本殿は、 寛保元年 (1741年) に建てられた。
 岩戸川沿いに参道を辿っていく。 先年の大水で石の橋が落ちていたが、 最近は修復されたようだ。 橋の先に岩戸神社がある。 拝殿、 舞殿、 そして本殿が連なって建つ様子は、 周りの大木や岸壁と調和して、 得も言われぬ静けさを醸し出している。
 本殿は寛政7年に再建。 立派な彫り物が施されている。 中央扉の上には、 羽を広げた素晴らしい鳳凰が、 嘴 (くちばし) の赤色も鮮やかに、 今にも飛び出しそうだ。 龍の彫り物はもちろん、 唐獅子や猿も見える。 中でも、 俵の上で遊ぶ2匹の鼠が秀逸だ。 しかしなんといっても、 脇障子2面にわたる中国の神仙説話の彫刻は、 立体感もあり、 素晴らしいの一言だ。 県の重文である。 脇障子の裏に 「丹州氷上郡栢原、 久須善兵衛政精、 中井丈五良正忠」 とある。

元高校教諭 岸名経夫