初期研修医8人入職 新たに「救急科」標榜 県立柏原病院・専攻医も6人

2015.04.05
丹波の地域医療特集

 県立柏原病院 (秋田穂束院長) で1日、 辞令交付式と新入医師歓迎会が開かれた。 同日付で、 先月医師免許を取得した初期研修医8人が医師としての一歩をスタートさせた。 専攻医 (後期研修医、 同免許取得後3―5年目) も6人が着任。 神戸大から若手医師の教育を中心的に担う特命教授を迎え、 さらに教育環境を整え、 魅力ある病院づくりに取り組む。 また、 新たに救急科を標榜。 5月に救急専門医を迎え、 救急受け入れを強化していく。

 常勤医師数は昨年の4月1日と同数の30人。 昨年度途中で内科、 外科、 産婦人科で1人ずつ退職があり、 年度末は27人に減っていた。 年度末と比べ、 内科が2人、 整形外科が1人増えた。

 内科、 救急、 地域医療などを順に学ぶ初期研修医は、 同病院に籍を置くのが6人。 2人は、 神戸大に籍を置き、 2年間の初期研修の最初の1年を同病院で過ごす。 6人の内訳は、 神戸大卒の男性5人と自治医科大卒の女性1人。 神戸大からのたすき掛けの2人は同大卒の男性と女性。

 同病院には今年度が2年目の初期研修医が2人おり、 1年目、 2年目の初期研修医は計10人になる。 昨年度、 一昨年度は合計人数が2人だった。

 自身の専門科で診療に従事する専攻医は昨年度の2人 (外科、 内科) から6人 (内科4人、 外科、 整形外科) に増えた。 外科と整形外科は神戸大医局からの派遣。 内科の4人は、 県養成医師が2人 (県からの派遣) と、 同病院への就職が2人。

 救急は、 着任する救急専門医がまず患者を診るようにする。 これまで日勤帯の救急は、 看護師が必要と思われる診療科の医師を呼び出して対応していたが、 外来、 検査、 手術などと重なっている場合、 受け入れが難しかった。 専任の医師を配置することで、 受け入れをスムーズにし、 現在年間4300件ほどの受け入れ数を5000件に拡大することを目指す。

 内科で勤務する県養成医師で専攻医の草野俊亮さん (27) は、 「生まれた病院で働けるのがうれしい」 とあいさつした。

 秋田院長は、 「若い人材を多く受け入れることは病院の活性化や、 診療機能の向上に不可欠。 心から歓迎する。 不安や分からないことばかりだと思うが、 決して遠慮せず、 積極的に相談、 質問して」 と激励した。

 同病院は55人が異動。 看護師は新採用29人のうち20人が新卒者。 うち3人が県立柏原看護専門学校の卒業生。 薬剤師の新卒者も1人迎え、 医師と合わせ29人の新人が入職した。

 

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