実技練習室を整備 県立柏原病院5000万円投資 若手医師、看護師教育に

2015.04.19
丹波の地域医療特集

 県立柏原病院 (秋田穂束院長) は、 医師、 看護師の教育環境充実の一つとして設けた臨床機能実習室 (スキルスラボ) の本格稼働を今年度から始めた。 コンピュータ制御の人型模型などを用い、 さまざまな実技のトレーニングができる。 整備費は約5000万円。

 今年度、 同病院には医師免許取得後1年目の初期研修医8人、 新卒の看護師21人が赴任。 新人研修でさっそく利用した。

 医師向きの教材では、 瞳孔、 呼吸音、 血圧などが再現され、 適切に心肺蘇生が行われると自発呼吸を取り戻し、 不十分だと亡くなる人型のCPR (心肺蘇生) シュミレーターや、 生体に近い素材で実際の縫合針の挿入感が感じられる上に、 データの保存が可能で、 上達が分かる評価型外科縫合シュミレーターなどを導入。 看護教育には、 口腔ケア、 点滴・静脈注射、 経管栄養、 人工肛門などの実習機材をそろえた。 病室2室を専用の部屋に割り当てた。

 看護師教育の場合、 これまでは、 使っていない病棟から器具を借り、 空き部屋に運んで研修していた。 今年度看護師の教育専従ポストを担当する安藤彰美さんは 「現実に近いことができるので効果的。 不安になった時に復習もできる。 新人教育などに役立てたい」 と話していた。

 

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