市独自の避難方針作成へ 安定ヨウ素剤年内配布へ 篠山市


 「篠山市原子力災害対策検討委員会」(17人、委員長=平野斉・副市長)が、原子力災害時に対策本部を設置し、住民の避難や屋内退避を勧告することなどを盛り込んだ提言書をまとめ、17日、同市役所で酒井隆明市長に提出した。酒井市長は「全住民が避難できる計画を策定することは難しいが、避難の方向性を示すガイドラインを早急に示したい」と話した。

 提言書では、▽原発周辺の住民が確実に避難できる対策をたてることを国や原子力事業者に求める▽原発事故発生の通報を受けて原子力対策本部を市が設置し、自主避難や屋内退避を勧告する体制を整える▽市民一人ひとりが原子力災害時のシミュレーションを行う手助けと必要な施策を講じる▽安定ヨウ素剤を速やかに事前配布し、配布計画を策定する―を市に提言するとともに、避難のシミュレーションを繰り返すことを市民に提言している。

 国は原発事故時の避難計画策定を原発から30圏内の自治体に求めているが、同委員会は、国が2011年3月に作成した福島第1原発事故の災害拡大のシナリオで250圏内を避難区域としていたことを受け、高浜原発から約56の篠山市においても避難計画の策定が必要とし、「(篠山市のような)周辺住民が確実に避難できる対策を立てることを国や原子力事業者に市が求める」ことを提案した。

 市の対策本部設置のタイミングについて、「万が一の観点が必要」とし、内閣総理大臣が緊急事態宣言をする前に、原子力事業者が原発の異常を国や自治体に通報した段階とした。また、島根、石川県の原発事故でも放射性プルーム(雲)の飛来に備え、「屋内退避」の考えを示した。

 避難のシミュレーションについて、逃げることの大切さを「とっとと逃げる」という表現を使い、市民がとっとと逃げる際の避難の指導、サポートの計画の策定を市に求め、市民には子どもや、移動が困難な人たちなどの避難方法を含めた、それぞれのシミュレーションの必要性を強調した。