三嶋田神社(京丹後市久美浜町金谷)


 祭神、大山祇命。創建は北近畿にあっても最も古い時代の一つであり、第11代垂仁天皇時代(紀元前後約1世紀)。神仏習合の地で、少し離れたところに神宮寺も存在していた。古代の街道と言われている所から川沿いの田んぼの方に向かう。なかなか分かりにくい所に鎮座する社である。「金谷」という地名の通り、往古鉱山の関係者、即ち金屋集団が住んでいたとも言われている重要な地域であったのだろう。南北朝時代、暦応元年(1338)には足利尊氏の庇護も受け、隆盛を極めた時代もあった。
 本殿中央の向拝には、立体感溢れる竜の彫り物が目に入る。中央の宝珠をしっかりつかんでいる。この竜のいらかは、他の所に見られないほど立体感溢れるものだ。その上の獅子噛みもたてがみが見事。蟇股の鷹、持ち送りの牡丹、脇障子の李白観瀑図と鉄拐仙人の姿も面白い。龍の裏面に、「丹州栢原住人中井権次正貞」の銘がある。
元高校教諭 岸名経夫