天満宮(丹波市山南町谷川)


 創建、元禄11年(1698)。祭神、菅原道真。山南住民センター南側の山裾、天神池を左に見て、石段を少し上がった所に鎮座する神社。広い神域ではないが、比較的新しい社殿が目の前にある。千鳥破風の中央は菊の御紋のついた瓦葺で、大きな鬼瓦が載った重厚な建物である。明治維新後ほどなく再建されたものと考えられる。
 向拝中央には珍しく竜以外の彫刻が目に入る。よく視てみると鷹が猿をいたぶる図柄である。普通は脇障子に施される場合が多いものである。木鼻には定番の迫力ある唐獅子と象のそろい踏みだ。唐獅子の目の裏の赤色が新鮮である。手挟みの彫り物は、あるにはあるが、これといった特徴はない。彫り物の数はこれだけだが人を引き付けるものだ。傍らの集会所は文政5年(1822)の建立。宮大工は地元の清水七郎左エ門一統で、彫り物は7代目中井権次正次で向拝裏面にその銘が彫られている。
中井権次研究家 岸名経夫