御霊(ごりょう)神社(福知山市西中ノ町)


  御霊公園から2つ鳥居を潜って本殿に近づく。
拝殿幣殿は比較的新しく、色鮮やかで美しい。祭神は「宇賀御霊の神」と「明智日向守光秀公」。本殿は明治35年(1902)に完成し、総ケヤキ、二間社流れ造り、二間四方の重厚な造作である。
  本殿の向拝には、骨太の竜の彫り物が見える。口を誠に大きく開け、左上方を威嚇している様だ。宝珠も右側にしつらえられ、3つの爪も大きく迫力がある。本殿の周りには、他では見慣れないくらいの唐獅子と獏が交互に14体ほどで外を睨んでいる。手挟みには大きな水鳥が波の上を飛翔している。最も素晴らしいのは左右の脇障子である。ケヤキの一枚板、その分厚さ15以上の優れものだ。右側のそれには、応神天皇の土蜘蛛退治、左側には彼が鷹を仕留める姿がググッと浮き出ている。明治期、柏原の8代目中井権次正胤48歳時の得意のテーマを具現した力作である。
中井権次研究家 岸名経夫