舟山神社(養父市八鹿町伊佐)


 八鹿町から豊岡に向かう上小田から右折し、伊佐橋を渡って右折したところに佇む趣ある神社である。創建は延宝2年(1674)頃と言われて明治30年前後に再建された。境内には子供相撲の土俵がしつらえられている。
 社殿に近づく。屋根が銅板で覆われ、風化もあまりなく保存状態も良い。本殿向拝を見上げる。やや狭い梁間ながら、骨太の勢い溢れる竜が見える。首を持ち上げ、左上空を睨んでいる。3本の爪で宝珠を中央に抱え、大きな口を開け、舌もまた大きい。いらかの数は多くなく、目も赤くはない。木鼻も定番の左右阿吽の呼吸の唐獅子と獏が周りを威嚇しているようだ。銅板の屋根の上には大きな獅子噛みが前方一帯を睨んでいる。よく視ると額には梅の5弁が彫られている。脇障子には、滝の激しい浪しぶきを登る鯉の滝登りの図柄が見える。丹波柏原9代目彫刻師中井権次の朱色の銘がある。中井権次橘貞胤である。
中井権次研究家 岸名経夫