二宮神社(京都府京丹波町橋爪)


 京都に向かう国道9号線旧瑞穂町の橋爪を右折し、高屋川の宮前橋(木造)を渡った所の山すそに鎮座する社。創建時は不明。祭神は応神天皇ほか3神。火事により焼失、天保2年(1831)に再建。唐破風三間社流れ造の重厚な社殿で、桧皮葺で覆い屋がある。
 彫り物は、兎の毛通しに右前方を向けて今にも飛び出しそうな、躍動感溢れる鳳凰が目に入る。向拝中央は定番の竜である。真ん中に宝珠を握り、骨太の“いらか”をピンと立て、目の後方に朱色を残し左下方を睨んでいる。その左右には、牡丹と唐獅子が舞っている。木鼻には少し首を内側に振った阿吽の呼吸の絶妙な作りの唐獅子、外側は阿吽の獏である。また持ち送りには大きく羽を広げ波の上を飛翔する海鳥がいる。脇障子は、左が崖の上にいる親の唐獅子を下から子の唐獅子が大きく口を開けて呼んでいる図。右が中国の神仙説話の老人だ。6代目中井権次正貞の秀作だ。
中井権次研究家 岸名 経夫