大宝山大乗寺(篠山市追入)


 創建は白鳳時代(645-710)、インドから渡来したと伝わる法道仙人開基による古刹。大山地区の旧道追手神社から北へ少し行って左折していった所に寺域がある。往古は隆盛を極めたが、明智光秀の丹波攻めで焼失し、1597年再建され現在地に佇む。追手神社と神仏習合の関係である。ここの山門(仁王門)が素晴らしいの一言だ。近くの高蔵寺のそれとほぼ時を同じくして建立されたものと思われる。寺への道の途中にある。銅版葺き2層の壮大なものである。
 虹梁上の中央に竜が居る。大きく口をあけ、舌は大きく強調され、宝珠もしっかり握っている。その左右には、いわゆる竹生島文様の兎が波の上を奔(はし)っている。木鼻には唐獅子と獏、さらに周りには唐獅子のオンパレードの感があり、裏面中央に大きな唐獅子が首を左前方に曲げている。象や花、多彩この上なし。神田神社とほぼ同時期の4代目中井言次君音の大作だ。
中井権次研究家 岸名経夫