10代


 将棋の藤井少年、卓球の張本少年と最近、10代の活躍がめざましい。少年の風貌を宿しながら、けた外れの力を発揮している。初々しくも力強く、見るからにすがすがしい。▼「栴檀は双葉より芳し」で、10代の頃から大器ぶりを見せた人物がいる。我が丹波地方もしかりだ。たとえば、1876年に篠山鳳鳴高校の前身である私立篠山中年学舎を創設した青山忠誠。1859年の生まれなので、創設時は17歳。このとき福沢諭吉に相談し、諭吉の紹介で篠山に教師を招いた。▼織田信敬は12歳にして柏原藩主になった。学業を重んじ、綱紀を正すなど藩の再建に奮励した。わずか18歳で死去しながら、名君と称えられたのだから恐れ入る。▼伏見人形に感銘を受けた赤井若太郎忠常は、氷上の里でも同じような人形を作りたいと思い、稲畑人形を創始した。伏見人形との出合いは14歳のときだった。阪鶴鉄道開通などに尽くした田艇吉は、19歳で村総代になり、村に降りかかった難問の調停のため江戸へ下るなど奮闘し、解決に導いた。▼与謝野晶子はこう書いた。「若さの前に不可能も無ければ、陰影も無い。それは一切を突破する力であり、一切を明るくする太陽である」(与謝野晶子)。たくましい力を持った若き10代の活躍は、希望を与えてくれる太陽である。(Y)