Categories: 丹波春秋

薄暮の車

 日が暮れるのが早くなった。薄暮の中、車を走らせていて、ときどき腹立たしい思いをする。ライトをつけていない車があったときだ。なぜ、つけないのかと思う。

 運転している本人は、薄暗くても視界がきいており、運転するのに差し支えがないと思っているのだろう。しかし、ライトは自分の運転を確保するためだけにあるのではない。対向車などに自分の存在を知らせるのもライトをつける大きな理由だ。存在に気づかれなければ、事故に出くわす恐れがある。そうならないためにライトをつけるのだ。

 道を車で走っているのは自分だけではない。歩いている人、自転車に乗っている人もいる。ライトをつけない者は、そうした外界の中に自分がいるという観念がない。外界とのつながりを断ち切り、自分という殻の中に閉じこもっている。ただ、こうした者を自分勝手と言うのは、自分という言葉の意味からするとそぐわない。

 自分の「自」は独自で単独の意味があるが、「分」は全体の中の部分であり、一つということ。独自でありながら、全体とのつながりの中で存在しているという意味が「自分」にはあると聞いたことがある。

 ライトをつけない者に注意したい。「あなたの車は、道を通るすべてのものの中の一つであり、ドライバーとしての分を尽くせ」。(Y)

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