篠山層群は金脈か

2018.02.07
未―コラム記者ノート

 またまた篠山層群で恐竜化石が見つかった。
進化が進むと、巨大な角と大きなえり飾りで知られるトリケラトプスにつながる原始的な角竜類の頭骨の一部分という。これまでにも同一種が篠山市の宮田と西古佐で発見されており、これで8個体分が確認されたことになる。

 現在も工事が進む川代第一トンネルは篠山層群を突っ切っているため、研究者が掘削屑の保管を依頼。今回の発見は、保管された岩屑約1600立方メートルの1割にも満たないわずかな量を調査した結果だった。

 角竜類の化石は中国などでは数多く見つかっているというが、地殻変動が活発であった日本では化石自体、見つかりにくい環境にあるという。「こんなにも簡単に、しかも保存状態の良い化石が見つかる化石産地は、国内ではとても珍しい」と研究者。「篠山層群という金脈を掘り当てたようなものです」と顔をほころばせた。

 まさか丹波地域が化石の一大産地になろうとは、夢にも思っていなかった。今後も日本の古生物学界をけん引していくような発見を期待せずにはいられない。(太治庄三)

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