Categories: 丹波春秋コラム

五月雨

柏原の街を吟行する田ステ女俳句ラリーは、いつも五月晴れの下で行われるが、今年は珍しく朝から雨だった。主催者側では出足をくじかれたと心配していたが、受付開始を繰り上げなければならないほど早く来る人も。

「毎年付き添っていた老母がやはり出にくいと言うので、今年は私が1人で初参加」という女性には感激した。大阪や神戸からの人も多く、「豊岡からの友達と柏原駅で待ち合わせ」という芦屋からの女性。結局、例年と遜色ない参加者数だった。

車の人はともかく、電車で来て歩いて街に入っていく人には頭が下がった。「あいにくの五月雨なれどなんのその」という入選句がぴったり。「五月雨や相合傘で投句せり」は、多分中年の婦人同士のことを遊び心で詠んだのだと思うが、情景が伝わってくる。

坪内稔典賞に選ばれた「馬鈴薯の花に降る雨女捨つ」にはドキッとしたが、坪内さんの「『捨女』をうまく使いましたね」との指摘に納得。ステは亡夫の千日供養を終えた後、それこそ女を捨てて仏道を究めようと京に上ったのだろうが、盤珪との出会いで捨て切ることは出来なくなったのか、などと想像が膨らむ。

来年はまた同ラリーらしい五月の空を取り戻したいが、でも雨のお陰で例年とは趣の違う作品が集まったのは僥倖だった。(E)

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