自転車による丹後半島一周14年連続達成 溝畑和男さん(篠山市今田町釜屋)


「また来年も挑戦を」

14年前から毎年、ゴールデンウイークに自転車による1泊2日の丹後半島1周サイクリングに出掛けている。延べ15回。72歳となった今年も、仲間2人を伴って約290キロの行程を駆け抜けた。「今年はへろへろでした。年齢を感じました」と振り返り、「走破はしたが、途中へこたれてしまった自分が情けない。トレーニングを積んで、また来年も挑戦します」。

5月4日早朝5時、今田を出発、昼前に天橋立に到着した。右脚が痛くなってきたが、仲間2人は意気揚々。「追いつかないと」と焦った。経ヶ岬から海岸沿いに間人方面へと走らせている時、強い向かい風が吹き続けた。「漕いでも漕いでも進まない。仲間との距離は開くばかり」。すっかり心が折れ、ぼんやり海を眺めていると、畑仕事の帰りという手押し車を押した老婆(98)が現れ、しばし雑談。「丹波篠山から来たが、もう疲れた。帰ろかな」と弱音を吐いたところ、「諦めたらあかん。元気出しや」と慰められ奮起。再びペダルを漕ぐ脚に力がみなぎった。ずいぶん遅れを取ったが仲間と合流。定宿としている間人の民宿の主に「お帰り」と声を掛けられた時、「ほっとして涙が出そうになりました」。

52歳の時、酒に酔って転倒。頭がい骨骨折の大けがを負い入院した。病み上がりの自分を試すため自転車にまたがった。54歳の時、初の丹後半島1周へ。59歳から以後毎年、挑戦を続けている。車にはねられた年もあった。雨に打たれて力尽き、わずかな行程を残しリタイヤしたこともあった。「道中、辛いことも多いけれど仲間と味わう走破した時の達成感、人との出会いが楽しくて。宿泊先での酒もまた格別」。