高座神社本殿 国文化財に 山南町谷川


写真・国重要文化財に指定される高座神社本殿=兵庫県丹波市山南町谷川で

国の文化審議会(会長=佐藤信・東京大学大学院教授)は5月18日、兵庫県丹波市山南町谷川の高座神社本殿を重要文化財に指定するよう林芳正文部科学相に答申した。近く告示される官報で正式指定される。指定は2012―15年度に行われた本殿保存修理事業によるところが大きく、関係者らは念願の指定に喜んでいる。

県や丹波市によると、同神社は「意匠的に優秀で地方的特色において顕著なもの」として特に評価された。正面中央に入母屋造り軒唐破風付きの向拝が張り出し、これを挟んで左右に千鳥破風が配置されている。また、建物全体に漆塗りや彩色を施すのではなく、彫刻部分にのみ彩色が施されているなど、江戸中期の丹波地方の特徴を残している。

保存修理事業は2012年から行われた。わずかに残る彫刻の塗料の痕跡を専門家が分析し、塗料を復元するなど創建当初の姿にできる限り近づけた。氏子や企業などから奉賛金を集め、資金をねん出し、県や市の補助で約2億円の総事業費をかけて2015年9月に着工した。

田中史夫宮司は「保存修理事業を行っていなかったら指定は困難だった。氏子の気持ちが伝わったのだと思い、感謝したい」と話している。