アルティの思い出

2018.05.31
未―コラム記者ノート

1992年11月20日にオープンした丹波市春日町黒井のショッピングセンター「アルティ」が閉店した。開店直後の賑わいを取材した同月26日付けの丹波新聞によると、開店4日間で計5万人が来店したという。「駐車場も満車になり、隣の明治ナショナル工業(現パナソニックライティングシステムズ)の駐車場も借りて対応、40人のガードマンも整理に汗だくの状況だった」と報じている。

春日町のはずれの地域で育った身からすれば、黒井地区は身近な「都会」のような感じがして、その象徴がアルティだった。開店当時、小学1年生だったが、オープンしたアルティに行くという親に「連れて行って」とせがむと、「あかん」とにべもなく断られたことを思い出す。ただでさえ人でごった返しているのに、子どもを連れて行くとややこしいという理由だろう。

近年こそ専門店も減っていたが、アルティに行けば何でもそろった。中学生ごろには友人との格好の待ち合わせ場所にもなった。高校生のときにはアルバイトをしたこともある。たくさん思い出がある。閉店に寂しさを感じずにはいられない。
(田畑知也)

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