フルヤ工業代表取締役社長 降矢寿民さん(篠山市東新町)

2018.07.15
たんばのひと

降矢寿民さん

創業百年「さらに進化」

プラスチック製品の開発、製造を手がけるフルヤ工業。祖父の降矢寿三郎氏が1918年(大正7年)に「降矢ボタン工場」を創業してから百年になる。祖父、父親、叔父の後を継ぎ、地元老舗企業の舵を執る。

祖父は篠山市福住の出身。大阪のボタン工場に丁稚奉公に出て、わずか20歳で大阪・天王寺にボタン工場を創業した。9年後、JR篠山口駅近くの現在地に移った。降矢さんは子ども時代、祖父が色紙に何枚も「信頼」と書くのを見たという。「信頼」は同社の社是。同社や、2010年に新設したタイ工場の玄関に祖父の揮毫した「信頼」の石碑が立つ。

ボタン製造から始まった同社。やがて婦人靴のヒールやスポーツシューズのソール、ブームを呼んだ腕時計のGショック、自動車の関連部品などを手がけるようになった。今では、あらゆる分野からの要望に培った技術を生かして応えている。ランドセルや歯間ブラシにも同社の技術が生かされている。

とはいえ、一直線の歩みではなかった。降矢さんは03年、42歳で社長に就任。Gショックブームが去って、赤字転落してからの就任だった。しかし、「厳しい時に社長になったからこそ、よかったと思う」という。社長になり、社内改革を推し進め、多分野での製品開発、提供を本格化させた。

社長に就任した年、ベトナム人の実習生の受け入れを開始。現在、29人が働く。女性の働きやすい環境づくりに事業所内保育施設を開設。昨年は社内食堂をリニューアルするなど福利厚生にも力を入れる。

創業百年を迎え、「技術の進化を図り、我々の代で次の世代に引き継げる技術をつくりだしたい」と話す。56歳。

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