激変の人生

2018.09.06
記者ノート

 木工教室を通じて子どもたちに頭に描いたものを形にする楽しさ、森林の大切さを伝えている篠山市のNPO法人ナチュラルバックヤードファクトリー。代表理事の足立伸也さんは、元トラック運転手。家を改装しながら、まだ幼かった子どもをあやすつもりで、木材でごく簡単な自動車を作り、「これで遊んどき」と手渡したのが、木工の世界に転身するきっかけになった。

 篠山市出身の画家で、指で絵を描く「フィンガーペインター」として活動する沖縄市在住の西村由郁子さんは、元介護職。2014年に旅行で訪れた沖縄の自然の色彩に感動し、間もなく移住。14年続けた介護職もやめ、画家としての活動を本格的にスタートさせた。

 足立さんは幼い頃、両親が共働きだったので、“基地”を作ったりしてやりたい放題自由に遊んでいたという。西村さんも幼い頃から、裏山に行って絵を描くのが好きだったという。

 たまたま作ったおもちゃの自動車、旅先で見た沖縄の自然―。激変の人生に思えるが、意外とそうでもないのかもしれない。(芦田安生)

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