今年のホタルはお寝坊さん? 「求愛乱舞」まだ見られず 西日本豪雨や春の少雨影響か


昨年5月末、柏原川を乱舞するゲンジボタル。今年は発生が遅れている=兵庫県丹波市柏原町内で

 今年のホタルはお寝坊さん?―。兵庫県丹波市内で、この時期多く見られるはずのゲンジホタルの求愛の乱舞が、今年は発生が遅れており、数も少な目で推移している。近年5月最終週に乱舞が見られる同市氷上町石生(いそう)の高谷川は5月30日時点でまばら。同市柏原(かいばら)町の柏原川でも例年同時期ほどの数がおらず、地元住民らは数が増えるのを心待ちにしている。

 同ホタルの幼虫は、雨もしくは湿度が高い日に上陸する。土中に潜り、およそ40日で成虫に。どれだけ上陸できたかは4月の気温や雨が影響する。

 気象庁アメダスによると、今年4月の同市柏原町は日平均気温が11・7度、月雨量が115・5ミリと、平年値の12・5度、125・1ミリをやや下回っている。最低気温が10度を上回ったのは4月21日以降。

 今年の特殊事情として、昨年7月5―7日の西日本豪雨がある。高谷川の名所でも累加雨量が380ミリを超えた。孵化したばかりの幼虫が流され、個体数が減り発生減につながっている可能性もある。丹波市の生き物に詳しい、自然体験研究所を主宰する足立勲さん(同県宝塚市)は、「大雨時、水生昆虫は意外と機敏に動き避難するが、一部は流されたかもしれない。大雨より、幼虫はエラ呼吸をするので泥水に弱い」と言い、「天候の加減でただ遅れているだけなのか、雨の影響で個体数が減っているのか、もうしばらく見てみないと分からない」と話している。