美しき”侵略者” 特定外来生物「オオキンケイギク」 駆除して!


写真・小学校の石垣で繁茂するオオキンケイギク=2019年5月30日午前11時22分、兵庫県丹波篠山市で

 あら、きれい。野辺を彩る美しい黄色のコスモスが見ごろかしら? いえいえ、強靭(きょうじん)な生命力で日本固有の野草を駆逐してしまうため、生態系への影響から「特定外来生物」に指定されている「オオキンケイギク」です。自治体は、「この花に罪はないが、きれいな花だからと庭に植えたり、刈り残したりせずに、駆除して」と呼びかけています。

「オオキンケイギク」は、5―7月にかけて道端や河原などで見られる北米原産のキク科の多年草。花のようすがニワトリのとさかに似ていることから「大金鶏菊」の名が付いた。

 繁殖力が非常に強く、日本在来の野草を駆逐してしまうため、環境省は生態系に重大な影響を及ぼす恐れがある植物として2006年に特定外来生物に指定し、外来生物法により、栽培、運搬、保管、販売、野外に放つことなどを禁じている。

 兵庫県丹波篠山市内では現在、道沿いや線路沿いなど多くのエリアで群落が見られ、庭先でもわざと刈らずに残したり、プランターで栽培するなど、観賞用に育てられている様子が見受けられる。市も群生個所をマッピングして繁殖状況の把握に努めているという。

写真・オオキンケイギク

 オオキンケイギクの特徴は、▽花の直径が5―7センチほど。黄橙色で花びらの先端は4、5つに分かれてギザギザしている。八重咲きもある▽草丈は50―70センチくらい▽葉は細長いへら状で、葉幅は広い部分で1センチほど。両面に荒い毛が生えている―。

 駆除の方法は、種子をつける前に刈り取ることが有効。できる限り、根から引き抜く。ただし、外来生物法により、駆除したキクは生きたまま運搬することが禁止されているので、天日にさらして枯れさせ、種子が拡散しないよう注意しながら燃えるごみとして処分する。

 日本には1880年代に観賞用に導入されたという。丈夫で地面を覆う効果が高いため、道路法面の緑化に利用されたり、苗の販売もされたりしたことから全国的に広がったとされる。日本生態学会が定めた、日本の外来種の中でも特に生態系や人間活動への影響が大きい生物のリスト「日本の侵略的外来種ワースト100」にも指定されている。