「農泊」推進で住民が法人設立へ 田舎の自然・農業体験を提供


新法人設立を前に行われた都市住民との交流イベント=兵庫県丹波市春日町で

 兵庫県丹波市春日町大路地区の有志らが、農村に滞在して、田舎ならではの自然・農業体験や食、伝統的な生活や人々との交流などを楽しんでもらう「農泊」を進めようと、一般社団法人の設立準備を進めている。古民家などの空き家を拠点施設として活用し、高齢化が進む地域の活性化をめざしていく。

 一般社団法人の名称は「みつおおじ」。地元の小学生から出た案を採用した。理事5人を含め、社員は10人となる。現在、拠点となる古民家を選定中。事務所は拠点施設の「三尾荘」におき、近く法人登記を申請する予定という。

 これまでに都市部の住民を招いて2回の交流イベントを開催し、意見交換も行った。 交流イベントには、「くいだおれ太郎」のプロデュースなどを行う「太郎カンパニー」の柿木央久社長夫妻をはじめ、阪神地区から約20人が参加。地元からは、谷口進一市長らをはじめ、約60人が参加した。

 トウモロコシの収穫体験の後、三尾荘で食事をしながら交流した。食事会には、大路産の米、卵、鹿肉、みそ、野菜を使った「大路ロコモコ丼」も提供された。

 農泊の推進については、2017年度に市からの打診を受けて取り組みがスタート。農泊推進準備委員会(田村庄一委員長)を立ち上げて検討を進め、今年3月に提案をまとめた。準備委員会の流れを引き継ぐ形で、新しい一般社団法人を立ち上げる。

 大路地区は近年、都市部からの移住者が来たり、レストランがオープンしたりしている一方、高齢化率は市内小学校区で2番目に高く、耕作放棄地や空き家なども問題になっているという。

 同法人理事となる田村さんは「農泊事業に取り組むことで、こうした地域課題の解決にもつなげたい」、山内一晃さんは「都市部の人ともつながりの輪がどんどん広がっていてうれしい。新法人の活動を通じ、大路地区を何とか元気にしたい」と話している。