オチは「乳歯」で入試へダッシュ 高校生が「笑顔甲子園」で入賞 将来の夢は「お笑い芸人」


「笑い日本一決定戦 笑顔甲子園」で入賞を果たした那須君=兵庫県丹波篠山市大熊の篠山鳳鳴高校で

 兵庫県丹波篠山市の篠山鳳鳴高校3年の那須一生君がこのほど、愛媛県新居浜市で開かれた高校生のお笑いコンテスト「第9回高校生笑い日本一決定戦 笑顔甲子園」で、「日本笑い学会四国支部賞」を受賞した。名字からついたあだ名「与一」の芸名で一人芝居のコントを披露し、初めて挑戦したコンテストで結果を残した那須君。「将来の夢はお笑い芸人」と目を輝かせ、「芸人さん気分が味わえ、とてもいい経験になった」と喜んでいる。

 コンテストは同市などでつくる実行委員会の主催。映像による事前審査を経て、10組が本選に臨んだ。

 那須君が披露したネタは、受験当日の高校生を題材にしたもの。試験に出かけようとしているのに、親から「莫大な借金がある」など、動揺する話が飛び出す。実はわが子をリラックスさせようとする親心から出た嘘で、ラストには「子どもの歯」の話題から、「乳歯(入試)」につながり、試験会場へ猛ダッシュするというオチをつけた。

 初日の予選バトルでは10組中9位だったものの、大会OBからアドバイスを受け、深夜までネタを磨いた結果、2日目の決勝バトルで上々の舞台を踏むことができ、入賞を果たした。思ってもみなかった受賞で、「開いた口がふさがらなかった」と振り返る。

 審査員を務めたお笑い芸人からは、「表現力がすごい」などと評価を受けたという。

 小学生のころからお笑い好き。全校生の前で、「世界のナベアツ」(現・桂三度さん)のネタを披露し、ウケたことが脳裏に焼き付いた。

 「お笑いは、発想や言葉など、芸人一人ひとりの個性が出るところがおもしろい。また、普通ならマイナスと思われてしまう要素もプラスに変えることができるのが魅力です」

 高校生最大級のお笑いコンテスト「ハイスクールマンザイ」への出場を目指し、友人とコンビを組んで特訓。しかし、昨年の文化祭でネタを披露したところ、「死ぬほどすべった」。やむなくコンビは解消してピンになり、一人でも出場できるコンテストを探す中で、「笑顔甲子園」にたどり着いた。

 ネタ帳を持ち歩き、神社の境内など人目につかない場所でこっそり練習に励んできたという。

 「予選では思った結果が出ず、ショックを受けた」と言う那須君。しかし、来場者から「おもしろかった」「ファンになった」などと声をかけてもらい、「涙が出そうなほどうれしかった。芸人さんはこんなふうにしてファンを増やしているのだと感じることができた」と話す。

 好きな芸人は、「サンドウィッチマン」や「ハリウッドザコシショウ」。自らも芸人なることが夢で、「いつかテレビに出たり、漫才コンテストで優勝できたら」と意気込んでいる。