「14万円返すから15万円分買って」 店員タッグで詐欺防ぐ 買い慣れない様子に声かけ

2019.09.17
ニュース丹波市事件

高橋署長(左)から感謝状を受け取った三木さん(中央)と坂本店長=兵庫県丹波市柏原町柏原で

特殊詐欺被害を未然に防いだとして、兵庫県丹波市の丹波警察署(高橋浩樹署長)はこのほど、同市春日町のファミリーマート春日インター店に署長感謝状を贈った。同店の坂本初美店長(56)とアルバイト店員の三木良真さん(22)が同署を訪れ、感謝状を受け取った。

同署によると、8月23日午後6時40分ごろ、同店に同市内在住の女性(61)が来店し、15万円分の電子マネーを購入しようとした。接客した三木さんは、高額だったことと、電子マネーの購入に慣れていないように感じたため、不審に思って声をかけたという。

途中で坂本店長もフォローに加わり、詐欺の可能性を感じたため、女性に許可を取った上で同署に通報した。

同日午後1時ごろ、女性にショートメールが入り、「サイト登録料金の未納がある。本日中に連絡しなかった場合、法的手続きに移行する」と書かれていたという。記載されていた電話番号に連絡すると、男から同日中に15万円を払うように言われた。女性がサイトを利用していないと伝えると、「利用しているかどうかを調査する。もし、利用していなかったら14万円を返金する。まずウェブマネーで15万円分を購入して」と指示されたという。

坂本店長と三木さんは、「被害を防ぐことができて良かった」と安堵。高橋署長は「民間の協力があって治安が守られるので、ありがたい」と話していた。

同署によると、今年に入り、同署管内で特殊詐欺被害の発生はないが、相談件数は20件ほどという。

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