プロ野球日本シリーズ

2019.10.31
丹波春秋

 プロ野球日本シリーズはラグビーワールドカップの陰に隠れたように、あ
っけなく終了。巨人の久
々の登場もあえなく、今年もパ・リーグが圧倒的な強さを見せつけた

 1950年、両リーグ分立で始まった同シリーズが、今回第70回目を数えたことは、あまり注目されていない。その年、パ
・毎日オリオンズと、セ
・松竹ロビンズの両新興チームが戦い、毎日が初の覇権を制した。

 この頃、筆者は小学1年。毎日の主砲、別当の格好良さに魅かれ、雑誌「野球少年」の熱心な愛読者になった。しかし周りは巨人や阪神ファンばかり。毎日は翌年から南海、西鉄に後塵を拝して万年3位。その南海もシリーズでは巨人にほとんど歯が立たず、パ・ファンは長らく日陰者の悲哀を味わってきた。

 ところがここ10年のシリーズは、パ球団が9勝1敗と様変わり。DH制の導入によりパの投手のレベルがア
ップしたことが大きく、さらに新興オーナーの様
々な工夫により、観客動員数もセに迫っている。

 ここはセにも是非対抗策を練ってほしい。DH制の真似ではなく、投手にも打撃力を磨かせることだ。「消えた球団毎日オリオンズ」(ビジネス社)によると、第1回のシリーズでは松竹のエース真田が代打に出て安打を打っている。今の大谷の活躍が当時は珍しくなかったのか。(E)

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