祭り集中日の理由

2019.10.15
未―コラム記者ノート

 秋祭りに合わせ、自治会内に14もの神社がある青垣町東芦田の事情を、14神社の宮司を兼務する梅只敏幸さんに聞いた。理由が、「一町村一社」を目指した明治の「合祀令」にあったと教わった。丹波市内には現在228社あるが、江戸、明治期はもっと多くの神社があったようだ。

 以前から疑問に思っていた、秋祭りが同じ日に集中しているのはなぜか、をたずねた。「東京五輪、体育の日の影響ですよ」と、思いも寄らない答えがかえってきた。

 元々、秋祭りの日にちはバラバラだった。1966年に「体育の日」が制定され、10月10日が休日になった。農業から、勤め人多数の時代に変わっており、氏子が相談した結果、休日のこの日が祭り集中日になり、現在の10月第2週末に至る。

 このため、1人で10社兼務する人が珍しくない(梅只宮司は40社を兼務)市内の神職は、祭り当日早朝から夕方まで、分刻みのスケジュールで駆け回ることになった。

 「神ファースト」から「氏子ファースト」に変わった昭和、平成。令和は神社にとってどんな時代になるのだろうか。(足立智和)

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