クリスマスの贈り物

2017年12月07日

 子どもの頃は、あえてクリスマスや季節の行事とかを意識せずに今よりもずっと淡々と毎日を過ごしていたように思う。自分が幸せだとか不幸だとか考えず、子どもがやるべきことをこなしながら時間は過ぎていき、それでも人並みに成長して大人と呼ばれる歳になった。そうしてやっと自分を取り巻く環境や世界を、歳月と経験というフィルターを通して見られるようになり、子どもの頃と同じものを見ていても、世界は全く違うものに映るようになってきた。それが良いのか悪いのかはわからないけれど、人はそれぞれ歩んできた道が違うことも、背負っているものが重そうだったり、軽そうだったりすることも、それを他人の私から見て、勝手に幸、不幸の判断をできないことも知った。それぞれの人生は私が知っているそれよりずっと、多様で深い。

 私には冬の雪の重さも、買い物に行く交通手段がない辛さも、体がだんだんきかなくなるしんどさも、病気になる怖さも、今はよくわからない。だけど、必ず近い将来、自分の問題となることはわかっている。利己的なのかもしれないが、自分のために、そして私と同じ普通の人々である多くの人のために、そんな不安がない社会で暮らしていきたいと願う。

 クリスマスにサンタさんがもしプレゼントをくれるのならば、そんな困っている人たちが心穏やかに暮らせる一日がほしい。皆の心から寂しさを取り除いて、楽しそうに笑える一日を。遠くひとりで暮らす母のためにも。
(土性里花・グループPEN代表)

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