そこにある幸せ

2017年12月21日

 よく出会う青年がいる。朝霧漂う早朝、ヘルメットを装着し背筋をぴんと伸ばして自転車に乗っている。ニコニコと実に楽しそうだ。彼の毎朝の楽しみなのだろう、自動販売機でうれしそうに飲み物を購入し、とても美味しそうに飲んでいる。彼の幸福感が伝わり、こちらまで暖かい気持ちになってくる。

 篠山市内の山城を探しに行く。だいたいここら辺に山城があるのではないかと見当をつけ山に入る。急斜面を木にすがりながら尾根を目指して登り、行く手をふさぐ枯れ木や倒木を除けながら、山城の痕跡を探して歩く。矢になりそうな竹がたくさん生えていると期待はいやがおうにも高まり、運ぶ足取りも軽くなる。あの土盛りは土塁か、堀切はないか竪堀は、あれは曲輪か、切岸は、平地があれば何か建っていたのではないかと周囲をくまなく歩き痕跡を探す。ふと、子どもの頃に自然の中で真っ暗になるまでかけずり回って遊んだことを思い出す。50代になった今でも野山で遊ばせてもらっていることに、そして同じくらいわくわくして楽しいことに驚く。いつだってどこだっていくつになったって冒険だ。

 一日の終わりに暖かい部屋で、お気に入りのソファで柔らかい毛布にくるまって、ぬくぬくとくつろぐ眠気を誘う心地良さ。人生は幸せに溢れている。

 今年も「いつも読んでるよ」とお声かけや、心のこもったお手紙をいただきました。ありがとうございます。どうぞ良いお年をお迎えください。
(土性里花・グループPEN代表)

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