「ペンタゴン・ペーパーズ」を観て

2018年04月29日

 話題の映画「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」を観た。監督はスティーブン・スピルバーグ。時代はベトナム戦争末期、ニクソン大統領は泥沼化している戦争に対してアメリカ優勢の報道を繰り返していた。何時の世も、何処の国でも、最高権力者は撤退を嫌い、命令に従うしかない兵隊や一般市民の命が奪われてゆく。

 政府の極秘文書の存在をめぐって、当時のメディアと政府の関係、大手新聞社と女性社主をトップとする中堅新聞社のせめぎ合い、さらにこの事件により、市民の反戦運動が高まってゆく様子など、実話に基づいて描かれている。主演のメリル・ストリープとトム・ハンクスの演技も素晴らしかった。

 世界における報道の自由度ランキングによると、一八〇カ国中、アメリカはこれでも四三位、日本に至っては七二位だとか。スピルバーグはこの映画をかなり短期間で制作発表した。トランプ政権が報道の自由を脅かしている現実への警鐘であることは間違いない。さて一方、日本はどうか、財務省次官のセクハラ問題や森友学園の改ざん文書、加計学園問題等々、一応メディアは発信している。しかし、それに答える政治家の言葉から誠実さは感じられない。

 一九六十年代の終わりから七十年代、携帯電話もパソコンも流通していなかった。映画の画面の輪転機には人の手による活字が組みこまれていて、子どもの頃に見た、印刷工場の様子が懐かしくよみがえった。この五十年の時代の加速度的な進歩はすごいが、人間そのものの進歩はどうなのだろう。

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