トカゲ化石「新種」 篠山で発掘 県立人と自然の博物館

2015年02月08日

 県立人と自然の博物館 (三田市) は2月4日、 篠山市宮田の前期白亜紀 (約1億1000万年前) の篠山層群下部層から発掘されたトカゲの化石が、 下あごの形態から新種であることが判明したと発表した。 同化石産出場所を発見した足立洌さん (71) =柏原町南多田=にちなみ、 「パキゲニス・アダチイ」 と名付けられた。 「パキゲニス」 は、 ギリシャ語で 「厚い下あご」 の意。 国内のトカゲ化石では4例目という。

写真・新種と決定づける特徴のある 「パキゲニス・アダチイ」 の下あごの化石(写真上)と、「パキゲニス・アダチイ」 の生体復元図 (C・小田隆/丹波市)


 新種と判断されたのは、 2007年11月の調査で見つかった右下あご (歯骨) の化石 (長さ約2・6㌢、 高さ約1㌢、 厚さ約3㍉) で、 9本の歯 (高さ3―5㍉、 幅0・8㍉) が付いている。
 通常のトカゲと比べ、 歯の位置があご前方に偏っており、 数が極端に少なく、 大きいという特徴が、 中国で報告されているトカゲ類 「パキゲニス・セラステッサ」 と類似しており、 同属と見られるが、 歯の先端の形状が長方形をしているのに対し、 「アダチイ」 は尖っていることから、 新種と決定づけた。 全長は70㌢ほどという。
 研究者の間で、 前期白亜期におけるユーラシア大陸と日本のトカゲ類の近縁性が議論されていたが、 それを裏付ける化石が見つかっていなかった。 今回、 同属の化石が見つか
ったことにより、 近縁性を明確に裏付けた。
 論文は1月27日、 古脊椎動物学会の国際学術雑誌に掲載された。 執筆者の一人、 同館の池田忠広研究員は、 「アジア圏域におけるトカゲ類の進化をたどる貴重な資料」 としている。
 足立さんは、 「本当に小さな生き物の化石が、 新種と同定できるほどのよい状態で見つかり、 篠山層群のすばらしさを改めて感じることができたのがうれしい」 と話している。
 篠山層群で見つかった新種は、 真獣類 「ササヤマミロス・カワイイ」、 竜脚類 「タンバティタニス・アミキティアエ」 (丹波竜) に次ぐ3例目。
 同館は11―4月5日、 標本や拡大模型、 パネルなどを展示する。
 

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