人口

2012.05.26
丹波春秋

 本紙6面に小中学校の児童生徒数を載せている。それによると、丹波市の小学1年生は600人台を切り、552人。篠山市の同学年は、2年生に比べて57人の減。学年が下がるにつれて、全体にその人数は減少している。地域の将来が案じられ、背筋が寒くなる。▼篠山市では、城北小と畑小が来年4月に統合する方向だ。丹波市でも、青垣で小学校4校の統合の話が持ち上がっている。地域のシンボルである小学校の統合は、少子化の現状をまざまざと映し出している。▼一方、両市で1年間に亡くなる人の数は、丹波市では800人を超え、篠山市では500人を上回る。出生数よりも多い死亡数。着実に人口減少が進んでいる。▼元東大教授の木村尚三郎氏によると、日本の人口が3000万人強で固定された18世紀初めから明治維新までの期間がそうであったように、「将来に対して大きな生きる不安を感じ取るとき、人は子どもを産まない」という(『人口減少 新しい日本をつくる』)。ならば、将来に対して生きる希望の持てる環境が、この丹波の地に整えば、子どもの数は増えるのか。▼本紙6面の児童生徒数の記事のそばに、読者投稿のコーナー「同窓会ひろば」が載っている。同級生が数人しかいない子どもたちは、長じて同窓会を開くのだろうか。(Y)

 

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